久し振りにブログのアクセス解析を見たのですが、やっぱりクレジットカードの特にアメックスプラチナに関する記事が人気あるようですね。
頂戴するコメントなどを見ても、ある程度予想はしていたのですが・・・。
最近アメックス発行のカードで続く特典の改悪を受けて気になったのが、今後のクレジットカード自体の行方。
少し素人的な目線ではありますが、考察してみたいと思います。
読み返していないので、同じことを何度も言っているような駄文かもしれませんがご了承ください。
ちょっと長いです・・・。
クレジットカードと言えば、昔からキャッシュレス決済のメインとなるものですが、最近?はその他のキャッシュレス決済が増えてきました。
キャッシュレス決済のカードのグループ別に紹介したいと思います。
・プリペイドカード
読んで字のごとく事前にお金を入れて、そのお金の範囲内で利用できるカードです。
チャージ出来るお金が数万円~十数万円というものが多く、少額決済にしか使えないのがデメリットです。
ただ、お金の使い過ぎが気になる人にとってはメリットとも言えますし、チャージ金額が一定額を下回ると自動的にチャージしてくれる機能を持っているカードもあります。
代表的なところでは、Suicaなどの交通系カード、オリコやエポスなども発行しています。
・デビットカード
利用した金額がそのまま銀行口座から引き落とされる仕組みのカードです。
利用できる枠は紐付けしている銀行口座の残高となりますので、プリペイドカードより高額決済に使えます。
私は持ったことは無いのですが、使用するたびに通帳に書き込まれてしまうのかな?
だとすると、ちょっと嫌ですね。
デビットカード自体発行されている種類は少なく、カードの性質上銀行がその銀行の口座と紐づける形で発行する事が多いです。
・クレジットカード
毎月の利用額を一括で払う短期無利子ローンと、分割、リボ払いなど様々な支払方法が選択出来ます。
メリットは、使用出来る枠がとても大きい事、カードに特典が多く付帯している事でしょうか。
デメリットは、クレジットカード決済は実質的に借金なので、発行には審査が必要な事。
そのため他種カードと比べると敷居が高いですし、利用には使い過ぎや返済能力不足などのリスクも伴います。
ご存知のように多くのクレジットカードが発行されています。
大体この3種類のどこかに入るかな・・・。
大雑把に、先払いのプリペイドカード、リアルタイムで銀行口座から引き落とされるデビットカード、後払いのクレジットカードという括りになります。
次に、主にクレジットカードの話になりますが、決済の仕組みを説明します。
私もそんなに詳しい訳ではないんですけど・・・。
クレジットカードの決済は、決済するカードユーザ、クレジットカードで買い物をした店=加盟店、カードを発行したカード会社=イシュア、加盟店側の決済会社=アクワイアラという4者の間で成立します。
エポスのVISAカードを例にして説明しますと、エポスの発行元である丸井がイシュア、VISAがアクワイアラとなります。
ユーザが加盟店でクレジットカードで買い物をする時、エポスVISAカードを加盟店に提示します。
加盟店は決済情報をアクワイアラに送信、アクワイアラから更にイシュアに情報が送られます。
その情報をもとに、イシュアがカード利用情報を上げて請求処理を行います。
イシュアに払われた金額から、イシュアとアクワイアラが加盟店手数料と言われる手数料を受け取って、残りを加盟店に支払います。
これが大雑把なクレジット決済の流れです。
・加盟店手数料
クレジットカードに限らずキャッシュレス決済を行う際に、必ずと言っていいほど生じるのが加盟店手数料です。
これはアクワイアラとイシュアに対する決済手数料に当たるもので、カードユーザが負担するものではなくお金を受け取る加盟店側が負担するものです。
これが日本においてキャッシュレス決済、特にクレジット決済が進まない要因の一つと言われています。
もちろん日本以外でも仕組みは同じなのですが、日本の加盟店手数料は高いと言われています。
決済額の数%ですが、薄利多売の少額決済系の商売をやっているところですと結構大きい金額です。
なので、定食屋とかですと昼食はカード決済出来ないですとか、カードはいくら以上の決済からとか、張り紙をしている店があります。
本当はダメらしいんですけどね。
上で紹介したカードの種類のなかでもクレジットカードは加盟店手数料は高く、Suicaとかですと加盟店手数料は安いそうです。
・イシュアとアクワイアラの収入
まずは加盟店手数料、あとはクレジットカードに関しては分割やリボ払いの利息がイシュアの収入になります。
クレジットカード以外は加盟店手数料がほぼ全ての収入源となりますが、加盟店手数料がクレジットカードと比べて安く設定されているので多くの収入は望めません。
また加盟店手数料は決済ボリュームに比例するので、クレジットカード以外の少額決済がメインとなるカードですと市場規模も大きくなりにくい事もあるのではないでしょうか。
比べてクレジットカードは加盟店手数料は高いですし、決済額のボリュームも他のカードとは比較にならないほど大きく、さらにイシュアに関しては利息、年会費までもが収入源になります。
多くの会社がキャッシュレス決済としてクレジットカードをメインに考えているのも、この辺の理由からかなと思います。
クレジットカードは利益幅も大きいため訴求効果のあるカード特典を付帯する事で、ユーザ数を増やしてキャッシュレス決済のメインにしていこうとしていると思います。
そうそう、アメックスやJCBのように一つの会社でイシュアとアクワイアラを兼ねているケースもあります。
アメックスやJCBのプロパーカードは、その形になりますね。
・デルタアメックスの改悪
先日デルタアメックスの改悪発表がありました。
これまで無条件で付帯していたデルタ航空の会員ステータスを、一定額の決済をした人のみに付帯するようになりました。
これまでデルタの会員ステータスを欲する人がこのカードを持っていたと思いますが、このカードを利用しても貯まるのはデルタスカイマイルというマイルの中ではかなり価値の低いものです。
実際にこのカードを持ってはいるものの、決済に使用していた人は少なかったのではないでしょうか。
アメックス側からすると、エサだけを食べられて全くお金を落としてくれないカードだったと想定できます。
アメックスとしては、収入源となる加盟店手数料が全く期待できない状態だったわけですから。
そこで、今回の改悪は一定額の決済をして加盟店手数料を落としてください、そうすれば特典を付与します、という形に変えたのでしょう。
同じような形態でカード保持だけで上級会員が保持出来る有名なカードとしてはSPGアメックスカードがあります。
こちらも同じ事態になる可能性もあるとは思いますが、このカードは決済する事によって貯まるポイントがとても有用なポイントなんですよね。
ホルダーの方の話を聞く限り、結構決済に利用している方が多いので、現状では改悪されないのかなと思いました。
・今後のキャッシュレス決済の行方は?
クレジットカードの拡大を阻害している大きな理由の一つは、加盟店手数料なのだと思います。
現実店舗では加盟店手数料を負担しないで済む現金決済が日本においては一番良いという状況なのでしょう。
現金vsクレカを考えると、現金決済が不便なネット通販ではクレカが大部分を占めているのではないでしょうか。
現実店舗や自販機ではプリペイド決済の利用も進んでいます。
これは、加盟店手数料が少ない事もありますが、駅テナントでは交通系プリペイドが利用が進んでいるのが大きいでしょう。
交通系のプリペイドは、利用促進が図れるインフラを持っていることが強みですよね。
逆にプリペイドのような薄利キャッシュレス決済を成功させるには、単体では難しいかもしれませんね。
飲料メーカーが自販機で決済できるプリペを作ったりするのも面白いかもしれませんね。
駅テナントを中心に利用出来る交通系プリペですが、そこからの拡大をどのように図っていくか、それとも図っていく気は無いのか・・・。
上手く拡大出来れば、少額決済に関してはクレジットカードを食う存在になるかもしれませんが、どうなんでしょうね。
ただ、海外からの旅行者が来た時には、アクワイアラの決済システムが無いと不便になりますね。
逆にクレジットカードは、インフラ自体は整っているので、上でも述べた通り加盟店手数料問題でしょうね。
それとCtoCの送金システムでしょうか。
日本は居酒屋で飲んだりする時は、会計は割り勘が多いですよね。
1人が会計して後日精算する事が多いですが、これを現金ではなくキャッシュレスで行う仕組みがあれば大変便利だと思います。
今のままですと加盟店手数料が支払える高額決済、高利益率の商品決済などに限られてしまう気がします。
今もそうですけどね・・・。
このままですとアクワイアラのインフラに強みのあるクレジットカードが強いとは思いますが、加盟店手数料の問題や何らかの新しい仕組みが待たれるところかなと思います。
新しい仕組みに関しては、仮想通貨を利用した仕組みなども考えられますし、オリコザポイントカードのようなクレジットカードにiDやQUICPayを搭載した多機能クレジットカードも有効な手かもしれません。
どちらにしろ、今後の新たな仕組みへの取り組みについては注視していきたいと思います。