日本と海外の組織論の違い??

サッカーのWCが始まってますね~

予選リーグは戦前の予想を覆して善戦してます。

WC前にハリルホジッチ監督が解任されて西野監督が就任されました。

それによりチームの雰囲気が良くなったとか言われますが、それを見て日本と海外の組織論の違いに思いが至りました。

サッカーや組織論に詳しい訳じゃないんですけどね・・・

よろしければ、駄文にお付き合い下さ~い。

ともかく、決勝トーナメント進出オメです!!

海外の組織論に詳しい訳じゃないんですけどね~という前置きはしておきます(笑)

 

サッカーに限らず海外の経営者と日本の経営者の考え方の違いは、日本の経営者は組織を作る時に「人」を中心に考える、海外の経営者は「システム」を中心に考えると言えるのではないでしょうか。

優れた「人」を選抜して「人」が動きやすいシステムを構築するのが 日本式、「システム」つまり組織のフレームワークを構築して、それに合った「スキル」を持った人を配置していくのが海外式という感じに思っています。

 

以前、日本でも一時的に流行したSAPというERPソフトのパッケージがありました。

ERPソフトとは企業の行う全ての業務を統合的に管理するソフトウェアの事です。

欧米を中心にこのSAPを導入して業務効率化に成功した企業が多かったことから、日本でも導入しようと流れになりました。

結果どうなったか?日本では欧米ほどの成果が上げられなかったと聞いています。

 

この理由と今回の日本サッカー代表の躍進の理由が似ているような気がするな、と思ったのです。

その理由は、成功した欧米の会社は、SAPソフトで会社のフレームワークを作り、それに合わせて人を配置していったことが上げられるそうです。

一方、日本で成果が出なかった企業は、その企業の形に合わせてSAPソフトに対してカスタマイズしてその企業に合致したソフトに修正していったそうです。

SAPソフトはそれ自体で欧米で実績を残した企業統合システムです。

本来はカスタマイズは殆ど必要ありません。

また、多くの成功した企業のノウハウもシステム内に含まれており、カスタマイズする事でそれらも消失してしまう可能性すらあります。

結局、新しいソフトを導入してもそのソフトの力で組織の構造を変えるところまでいけなかった日本の企業が多かったということです。

 

そして、日本は労働生産性が悪いと言われます。

長期休暇も取得し難いですしね・・・

一方、欧米組織は労働生産性は高いと言われ、長期休暇が取得できる企業も多くあります。

これは、日本企業の問題と言われている、ノウハウの属人化というものがあるのではないでしょうか。

欧米はフレイムワークを組織の中心に据える事で、企業のノウハウはこのフレイムワーク、すなわち企業システムに組み込むことが可能。

日本はこれらのノウハウを人に属させている。

これが日本の問題点あるノウハウの属人化です。

 

属人化は、個人にとっても負担が大きいですし、組織にとってもその個人が抜けた時のリスクが大きいです。

日本は労働生産性が低いと言いますが、ノウハウを個が握っているため、個である労働者の負担が大きいため低くなっていると言えます。

 

欧米のノウハウが個を持っていない事で生じるのが、雇用流動性の向上です。

日本は個があらゆる情報を握っているので、組織としても人を手放しにくいですし、新しい人材を受け入れて戦力にするまでに時間が掛かります。

一方、ERPを導入し業務の標準化が進んでいる欧米では、例えば学校で習った会計知識などがあれば、その知識を企業毎にローカライズする必要が無いため、雇用の流動化が進みやすい背景があるかと思います。

日本は学校で学んだ知識が役に立たないのは実戦的な知識を学校では学ばないからという意見もありますが、逆に学校で学んだ知識を使えないようなローカルルールが多い企業側の問題もあるのではないでしょうか。

日本も労働者にローカルルールを学ばせる時間があればERPで標準化して、その分より高い専門知識を身に着けてもらったり、その人の個性を生かした新たなビジネスを生み出すために時間を使った方が労働生産性がより向上しますし、雇用の流動性も向上するのではないでしょうか。

 

標準化を積極的に行っている組織の象徴的なポジションとして、CIO役職、情報システム部門があります。

日本ではシステムの導入責任者とか情報セキュリティ管理者という意味で置いていると思いますが、本来その組織のノウハウを企業のフレームワークやERPに属させていくための策を考える大変重要な役割を担っているポジション、セクションです。

ですので、欧米の大企業ですとCIOやCEO、企業トップに次ぐレベルのポジションであったりしますし、情報部門も経営セクションの直属に配置されているところも少なくありません。

それだけ重要なポジションなんですよね。

 

では、日本もERPを利用した標準化をしていった方が良いのでしょうか?

それがサッカー日本代表の西野監督が行った(詳しい事は分かりませんが・・・)、戦術より個を重視する指導にもありますが、現状はこちらのやり方のほうが合っているかと思います。

ただ、このままですと個に対する負担が大きいですし、グローバル化の中での戦いに勝てなくなってくるでしょう。

いつまでも個に組織のノウハウを属させている場合でもないんですよね。

 

世代交代すれば、少しは標準化進むかな?

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